Blackmagic Video Assist導入記～HDCAM HDW-750編～

「Blackmagic Video Assist」の活躍の場として期待しているのが、HDW-750のモニター兼収録機のポジションだ。
ロケではLEDライトなどを搭載するHDW-750のハンドル前部分に、まさにそれと同じくらいの「Blackmagic Video Assist」を乗せて、使い心地を確認してみる。

まずは電源。
「Blackmagic Video Assist」には2つのLP-E6が搭載可能だが、メーカー公称動作時間は約3時間。
これでは少し心もとないので、HDW-750の照明用D-TAP端子からDC12Vを供給するケーブルを自作し、「Blackmagic Video Assist」に接続している。

また、「Blackmagic Video Assist」には、画面上の録画ボタンを押して収録を開始する他に、外部から収録の開始/停止を制御する事ができる。
ホーム画面の「TRIGGER REC」を選択するとメニューが開き、HD-SDIのTC同期かHD-SDIに重畳されたRecトリガの2種類から外部からの制御方法を選べるのだ。
HDW-750は、HD-SDIにRecトリガを重畳させることができるので、今回は後者を選択する。
HDW-750側では、MAINTENANCE MENUの53ページで「HDSDI REMOTE I/F」をR-TALLYに設定。 この設定により、HD-SDIにRecトリガ信号が重畳され、HDCAMテープが入っていなくても赤タリーを点灯させることが出来る。

以上の設定を行い、早速動作を試してみると…

あれ？うんともすんとも言わないぞ？おかしいな？

試しに、同じHD-SDI Recトリガに対応しているAVCHDレコーダー「Panasonic AG-HMR10A」を接続すると、こちらは問題なく収録の開始/停止が行える。
どうやら、「Blackmagic Video Assist」のHD-SDI RecトリガはHDW-750には対応していないようだ。
そもそも、このHD-SDI重畳のRecトリガはメーカーで規格が異なるらしい。
確かに「Panasonic AG-HMR10A」でも検知モードが3つあり、HDW-750はそのうち「TYPE3」に当たる。
「Blackmagic Video Assist」の検知モードは他の規格なのかもしれない。
また、もう一つの制御方法であるTC同期によるRecでは、他の収録機をつないだ時にそちらに影響が出てしまうので、出来ればHD-SDI Recトリガでコントロールを行いたいところ…
SONY製品で「Blackmagic Video Assist」を使用したい人もそこそこいると思うので、是非とも「Panasonic AG-HMR10A」のようにトリガ検知の幅を広げていただきたい。
この点については、InterBEEで担当の方に聞いてみたいと思う。

11/11追記
Blackmagic Design社に、この件について問い合わせをしてみた。
返答としては、HD-SDIによるリモートRECは、Blackmagic Design社ではPanasonic製のカメラしか動作確認していないとのこと。
HDW-750からリモートRECが出来ないのは、やはり仕様らしい。
是非とも、今後のファームウェア・アップデートで、SONY製カメラにも対応出来るようにしていただきたい。

2018/7/30追記 SONY製カメラに対応したようです！→SONY HDW-750 テープレス化計画

○関連リンク
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